ウクライナの街で

こうして、あっという間に映画祭の四日間は過ぎていきました。
希林さんと良く飲み、良く笑いました。
これは、希林さんが気を遣われて
撮って下さった写真。
オデッサの通りには彫像がけっこう並んでいます。
優雅な青年と手を取り合い、
歴史の交差点とも言えるこの地に吹く
そよ風を受けているところです。
しかしそれにしても・・・
「あん」という物語を書いている時は、
映画化されたらいいなあ、ぐらいには思っていましたが、
まさか、ウクライナにまで連れていってもらえるとは!
物語の力は偉大です。
なんらかのかたちで言語を越える作品とつながり合った時、
こんなふうに広がっていくものなのですね。
「あん」が世界各地で根を張り始めた。
そんな実感を胸に、
さあ、希林さん、もう少し飲んでから帰りましょう。
ウクライナ、紛争が終われば、
とてもいいところですね。
また来たくなる場所です。
ですから、お金を円に戻すことはやめ、
次回の旅のために取っておきましょう。