パレスチナの状況について

イスラエルのガザ攻撃が報道されると、「宗教は争いごとばかり生む」という論調で語る人がいます。もちろん、宗教が戦争の火種になることはあるのですが、パレスチナで起きている悲劇はまったく原因が異なります。
もともとそこに住んでいた人々を排除しようとする、イスラエル建国(1948)以来の、徹底的な弾圧と占領です。ガザとヨルダン川西岸の二つの地区に追い込まれたパレスチナの人々は、鉄条網に囲まれ、24時間監視され、家屋やビルを破壊され、移動も制限されています。それこそ、ユダヤ人がゲットーで経験したことをこの70年味わい続けてきたのです。(正確に言うならば、ホロコーストで辛酸を舐めたヨーロッパのユダヤ人と、イスラエルを建国したシオニストたちは重なりません。そもそも、ユダヤ教を信心するのがユダヤ人であり、人種ではないのです)
ハマスがロケット攻撃を行うのは、認められたことではありません。しかし、そこまでパレスチナの人々を追いこんだのはいったいだれなのか?
パレスチナで何が起きているのか?
わかりやすい入門書として、また問題を包括的に捉える目を養うためにも、この本が最適の一冊です。オススメです。
『ぼくの村は壁で囲まれた パレスチナに生きる子どもたち』
(高橋真樹著 現代書館)
イスラエルを支えるアメリカのロビーストたちは何を考えているのか? 日本に住む我々にできることはないのか? 地球規模でこの問題を考えさせてくれる良書です。