絶版が復刊に!

オバケの英語(新装版)カバー

 2004年に出させてもらった英語学習本「オバケの英語」(宝島社)がいつの間にか絶版になっていました。ボクは英語の専門家ではないので、まあ、いいかな、と思っていたのですが、最近出版される英語本に「この本から刺激を受けた」と書かれたものが幾点かあったようで(たとえば「社会人英語部の衝撃」)、中古本市場で「オバケの英語」は一冊3万円まで値が上がっていました。

 昨年あたりから、「なんとかして欲しい」「どうすれば入手できるのですか」といったメッセージがボクのところにも寄せられるようになりました。宝島社の担当にそれをそのまま伝えたところ、あろうことか、新装版として復活しました。問い合わせていらしたみなさん、お待たせしました!

 ニューヨークでバンドを結成し、ヴォーカルだったボクは発音でとても苦労しました。いまだ流暢に喋れるわけではありませんが、発音記号のひとつひとつを徹底的に洗い、語学学校の先生と組んで「口内の気流」に注目したのがこの頃の成果です。したがって本書は「発音記号が示す口内の気流を具体的に体感すること」がテーマになっています。

 悪のりととられても仕方ありませんが、ゴマやちくわを使って、無声音と有声音の気流の違い、LとRではなく、RとWを関連付ける工夫などを記しました。こうした点に加え、ボクはこの本のなかに、ニューヨークのテロを体験した者としての未来への願いをある方法で綴じ入れましたので、賛否はいろいろあるようです。高い評価を下さる方からボロクソにけなす人まで本当に多種多様。事実、新装版の「オバケの英語」でのアマゾン・レビュー第一号はボロボロのレロレロです。

 ボクたちはネイティブではありませんので、自然な英語を話す、というのは至難の技です。ほとんど無理です。しかし、たとえば「heart」「hard」「heard」の日本語ならすべて「アー」と延ばされてしまう部分を明確に区別できるようになるだけで、英語は伝わりやすくなるものですし、聞き取りの力も増すとボクは信じています。

 読解力はあるのだけれど、会話になると単純な言葉の発音でいつもつまずいているという方、突っ込みどころ満載の本ではありますが、せっかく復活してオバケが世に戻ってきましたので、可愛がってやって下さいな。例文はボクの先生だったクレイグ・ステファン。ブルックリン在住のおじさんです。

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得意技

こうあるべき…とか
より良い道標はこれですよ…てな
ハウツー物 多いですが(ハウツー物って そういうものですね)

お手本というよりも
助さんの
その身 そのものが 体験して 得た感覚を 言葉に繋げ
形に繋げてゆく

物語紡ぎとおんなじで
きっと ことばと
身体感覚と
例えの 妙味の 織り成す 彩 みたいなんが 楽しめそうですね

ハウツー物が あまり好きではないものの
助さんの 体感を 
追体験したいとか
どう言葉に繋げたか
しかも そんななかに
さらに込められた 思いがあると 聞いたら
こりゃ 読まねばなるまい と
思ったりしてるところです

No title

昔、テレビ番組で、目の不自由な方が単身アメリカに渡り、そこで暮らしているドキュメンタリーを見たことがありますが、現地の人とやり取りしてる発音が、もうネイティブでした(笑)。小林克也さんも独学であそこまで英語力を高めたそうで、耳を澄ましに澄ませば、ちょっとした違いが分かってくるのかもしれませんね。
プロフィール

ドリアン助川

Author:ドリアン助川
物語をつづり、詩をうたう道化師です。

ライブ・公演情報
11月4日(土)5日(日)
「星の王子様と道化師の惑星」
Eggman Tokyo East
YEN TOWN FOOLsとの合同公演です。
近刊
「星の王子さま」(皓星社)
「バカボンのパパと読む老子」(角川文庫)
「バカボンのパパと読む老子 実践編」(角川文庫)
「海の子」(ポプラ文庫)
「ピンザの島」(ポプラ文庫)
「坂道 〜Les Pentes〜」(ポニーキャニオン)
「あなたという国 ニューヨーク・サン・ソウル」(新潮社)
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