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すごい映画がやってきた!

心から揺さぶられ、
「こういうものを観たかったんだよ」と
喝采した映画があるので紹介します。
これはすごいよ。
『あたらしい野生の地 リワイルディング』

本作は、アムステルダムの北東わずか50キロに位置する自然保護区のドキュメンタリーです。この地がとても特殊なのは、もともと手つかずの原野がそこにあったわけではなく、干拓事業の失敗から1968年に放り捨てられた人工の埋立地だったというところ。

それから約50年、そこに様々な野生が芽生え・・・なんと今は、1000頭のコニック(馬の品種)、3000頭の赤鹿、その他キツネ、オジロワシ、カワセミ、さまざまな鳥類の宿る「Rewilding ~再野生化 生態系の復元」の地と化しているのです。
マルハナバチの春の巣立ちなど、いったいどうやって撮ったのだろうという奇跡的なショットもありますが、やはり心を奪われるのは、人間の手が加わらない環境下でのそれぞれの生死の物語であり、また仔馬の瞳に映し出される銀河の、その奥にある大自然の妙(道=TAOなるもの)です。

福島の復興のために、今やなんの問題もなくなったかのようなPRがなされていますが、現実は何十年も立ち入れない場所ができてしまったことはみなさんご存知の通り。先月、線量調査に訪れた福島市内の信夫山は、除染と称してついに山頂を崩していました。山が壊れてしまうのだから、シン・ゴジラなど出現させなくても、本当に怪物が現れたのだとよくわかりました。
その福島の立ち入り禁止でさえ、線量が弱くなる数十年後にはこうしてリワイルディングの力が働くのではないかと、どこかで希望も持ち得る作品です。


オランダの映画です。
監督はマルク・フェルケルク、ルーベン・スミット
出演者はオランダの野生動物たち
公開は来月から、渋谷のアップリンク
全国公開のためのクラウドファンディングも募っています。(はい、ボクも一口のりました)
自然の力に触れて心洗われること間違いなし。ぜひご覧下さい。
公式サイト http://rewilding.mejirofilms.com/
facebook https://www.facebook.com/rewilding/
クラウドファンディング 
      https://motion-gallery.net/projects/rewilding

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ぜひ観たいです

血が騒ぎます。
生物学科卒なもので。

別の映画の話ですが、ハワイの帰りのデルタ航空で "あん" が観られました。
航空会社の良いセレクションに感動❗️

No title

アフリカではなくオランダ❗
予想もしない場所での動物の楽園。
楽しみです。

観てみたいです!

日記を拝読しながら
叫ぶ詩人の会の「100年」を思い出しました

いま思い出しただけでも、ちょっとうるっとしてしまう大好きな曲です


この激動の今日を
このどうしようにもない時代を
100年後の人たちは、どう感じ、どう評価するのか……

とても気がかりです
そして、ぼくは少し、
いや、とてもさみしいです

ドリアンさんは、どうお感じになられているでしょうか

それでもやはり、希望は、あるのでしょうか
希望を、歌うべきなのでしょうか
…………

すごいですね。
紹介写真観るだけで。
迫力あります。
プロフィール
作家・歌手・明治学院大学国際学部教授

ドリアン助川

Author:ドリアン助川
物語をつづり、詩をうたう道化師です。

近刊
「寂しさから290円儲ける方法」(産業編集センター)
(2023年5月23日刊行予定)
「動物哲学物語」(集英社)
(2023年10月26日刊行予定)
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