Start Line

心から喝采したドキュメンタリー映画を紹介します。
今村彩子監督「Start Line」
生まれつき耳が聞こえない今村彩子監督は、お母様を亡くされたことをきっかけに、これまで得意ではなかった「聞こえる人とのコミュニケーションの壁」を乗り越えるため、沖縄から北海道・宗谷岬までの自転車の旅を企てます。
カメラマンでもある伴走者に叱られ、怒鳴られ、「コミュニケーションを、あなた自身が切っている」なんてものすごいことを言われながら、走りも走った57日間、3,824キロの旅。
彩子監督が泣いているとき、ボクも泣きました。彩子監督が笑っているとき、ボクも笑いました。彩子監督が深く考え込むとき、ボクも深く考え込みました。
そして終盤に現れる、やはり耳が聞こえないサイクリスト、オーストラリアからやってきたウィルの、星空のごとく輝く人生観。
いっしょに自転車旅をしている気分でした。すぐ横で自分も伴走していました。なんと爽やかで、力に満ちた作品でしょう。
もし良かったら皆さんもご覧下さい。ボクたちのスタートラインがどこにあるのか、そのこともそっと示唆してくれる傑作です。
東京では新宿K's cinema 9月3日(土)より
名古屋ではシネマスコーレ 9月17日(土)より
大阪では第七藝術劇場 9月中に公開予定