だれの命も。

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本当のビッグ・バンは君が生まれたときなんだ。
君が今、意識している世界。
もちろん、君の生まれる前からあったけれど、
君が今、意識している宇宙。
それは君とともに生まれたのだ。

雨も風も、この梅雨明けの光も、
蝉の声も、空も川も海も、
君の親ですら、君の誕生とともに開闢した。

だって、世界は君の誕生を待っていた。
君に見てもらいたいと思った。
君に聞いてもらいたいと思った。
君に感じてもらいたいと思った。

この意味において、
だれもが等しく世界と関係している。
どんなにみじめに見える人も、
難病と闘っている人も、
お金のない、家のない人も、
ベッドから起き上がることができない人も、
言葉を発することができない人も、
みな、この宇宙を、
それぞれのやり方で意識している。

人間社会なんて、とても狭義なもので、
本来の命は、数字や勝ち負けで表せるほど浅いものではない。
社会において有能かどうかなんて、
ナナフシの翅の輝きにもかなわない。

みんな、この宇宙が欲しかった命。
一点の開闢から百五十億年。
圧倒的な存在が欲した、君という命。
殺していい命なんて、どこにもない。

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いま、あらためて
言葉にしてくださって、
ありがとうございます。

No title

ありがとうございます。元気でます。時々読み返します。

みんな宇宙人

実は透明人間じゃないのか?と思うほど希薄な存在感をもつ自分が、他者の瞳の中に存在すると感じるとき、自分も確固たる存在なのだと実感できる。

誰かを助けているようでいて、実は助ける自分が助けられ、生かされている。自分の存在を気付かせてくれる対称存在の意義。そこからの成長。そんな宇宙観でしょうか?
プロフィール

ドリアン助川

Author:ドリアン助川
物語をつづり、詩をうたう道化師です。

ライブ・公演情報
11月4日(土)5日(日)
「星の王子様と道化師の惑星」
Eggman Tokyo East
YEN TOWN FOOLsとの合同公演です。
近刊
「星の王子さま」(皓星社)
「バカボンのパパと読む老子」(角川文庫)
「バカボンのパパと読む老子 実践編」(角川文庫)
「海の子」(ポプラ文庫)
「ピンザの島」(ポプラ文庫)
「坂道 〜Les Pentes〜」(ポニーキャニオン)
「あなたという国 ニューヨーク・サン・ソウル」(新潮社)
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