カタール日記(11)

4全員で_convert_20151209220303

カタールから戻って参りました。
帰りの飛行機のなかで、
新しい映画ではなく「王様と私」を観ました。

もう60年も前のミュージカル映画です。
ユル・ブリンナーもデボラ・カーも、
この世にはいません。

人生はつくづく有限だなと思いました。

そして、隣で寝ていらっしゃる希林さんのお顔を見ました。

ボクの果てる日のことも思いました。

「Shall we dance?」を踊る二人の姿が滲みました。

ボクらは、本当に限りある命です。

生きている間は、この世を見て、聞いて、感じることができれば、
かなり幸せ者だと思うのです。

そして、今この星にいる生あるものたちに、
憎悪やミサイルではなく、
ささやかながらであっても、花束を贈り続けることができれば、
生まれてきて良かったと本当に思うのです。

カタールでは、得難い体験をしました。

民族を越え、宗教を越え、
「あん」がひとつの和合の場をつくっていました。

希林さん、永瀬さん、そこにはいなかったけれども、河瀨さんへの感謝の気持ちを、
ヒジャブをかぶった女性たちが、
白い民族衣裳のアラブの男性たちが口にしました。
「ありがとう」と日本語で言ってくれる人もいました。

文化と宗教が違えば、時にはぶつかり合うこともあるでしょうが、
心の底ではやはり手を握り合うことができる。

創作を通じて、
その鮮やかな森のなかを歩んでいくことができる。

なにに感謝したらいいのかわからないくらい、
豊かな体験をさせてもらいました。
ああ、やはり、人の笑顔はステキです。
このために今、生きている。

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 カタール日記、ありがとうございます!

 上野さんの講演を拝聴した後、会場で冊子を購入し、ハンセン病の方の体験を拝読してから、気持ちが沈んでおりましたが、カタール日記を読ませて頂き、希望が湧き、元気が出て参りました。
 特に、(11)のドリアンさんの言葉に感動です!
 ブログの更新を、待ったかいがありました。
 20日のライブ、長女を連れて行く予定なので、ますます楽しみになって来ました!

長旅お疲れ様でした。
行ったことにきっと海外の人達も幸せな気持ちが倍になったと思います。
お会いして話するだけで、嬉しく思いますよね。
助川さんが感動したように、向こうの国の人達もきっと感動ですよね。
で、ここでブログ読んでるドリアン助川さんのファン達みんなも。
ブログ更新で日記や、写真観ただけでも、なんだか感動と嬉しく感じます。
更新有り難うございました。楽しかったです。

思わずうっとり

ドリアンさん 
カタール日記ありがとうございます。
思わずため息と涙がでそうです。美しいアラビア海、そして希林さんのお着物姿は美しすぎてうっとり。

お忙しいなか、ブログの更新、本当にありがとうございました。

facebookから少し日が過ぎて、また新たな気持ちで読ませていただきました。

人生は有限。まさに。

そのことを意識していれば、ふと出逢う人も、身に起こる様々な出来事も、すべて大切なことに思えます。

日々の暮らしを丁寧に生きて味わって、そして愛し愛され。そうして限りある人生を全うできたらと改めて感じました。

ところで、iPhone の時計と天気、まだ「ドーハ」を入力したままでした。一緒に旅している気分でしたよ!

No title

カタール日記...11もあったんですね。あらためて楽しかったです。
旅の終わりはせつないですね。
次の旅でも、またたくさんの笑顔に出会えますように。
創作を通じて....鮮やかな森をとことこ行ってみたいです...。

間違いなく後半の人生を送る今、ドリアンさん同様に、縁あって出逢った多くの人の笑顔をみたくて生きています。笑顔の交換。自分も笑顔になります。笑顔でいないと、顔のたるみが隠せませんし、一石二鳥。

Belugaさんへの返信

顔のたるみもすてきですよ。
笑顔ゆえのこじわもいいなと思います。
熟していければ、いいな。

ももんがさま

「あん」を巡る旅、まだ来春も続きそうです。
楽しみ楽しみ!

りりぃさんへの返信

カタールの旅気分を共有して下さり、
ありがとうございました。
「あん」を巡る旅はこれからも続きそうなので、
どこかに行くときはここにアップするようにしますね。
希林さんとも、
まだ何度かご一緒しそうです。
プロフィール

ドリアン助川

Author:ドリアン助川
物語をつづり、詩をうたう道化師です。

ライブ・公演情報
7月23日(日)
まちジャム
多磨全生園

7月29日(土)30日(日)
星の王子さまミュージアム(箱根)
近刊
「星の王子さま」(皓星社)
「バカボンのパパと読む老子」(角川文庫)
「バカボンのパパと読む老子 実践編」(角川文庫)
「海の子」(ポプラ文庫)
「ピンザの島」(ポプラ文庫)
「坂道 〜Les Pentes〜」(ポニーキャニオン)
「あなたという国 ニューヨーク・サン・ソウル」(新潮社)
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