友が旅立ちました。

愛する友人、映画監督の宇井孝司さんが今日、旅立ちました。3日前、病院のICUで会ったときには、すでに意識がありませんでした。心筋梗塞だったそうです。
彼は、ボクの『カラスとジョンソン』をなんとかアニメーション映画にしてくれようと、台本を書いてくれていた最中だったのです。一ヶ月前にいっしょに飲んだばかりです。資金が集まらなかったら、せめて音楽劇にしようね、フランスにも行こうねと約束をしたのに。
一つ年上の、本当に気持ちの良い友でした。代表作はなんだろう。アニメ映画『ゼノ かぎりなき愛に』かな。テレビ放映の『ジャングル大帝』(新バージョン)でも監督をされています。原発と闘うレオなんて、彼らしい発想です。
病院に詰めかけていた宇井さんのご家族や、ご友人のみなさんの今の気持ちを考えます。
とても哀しいですが、でも、これが宇井さんの天寿だったのだと思います。彼はやりきったのだと思います。『カラスのジョンソン』の音楽劇は、宇井さんの親友の声楽家や音楽家、そしてボクが引き継ぎます。だから、宇井さん、安心して故郷に戻って下さい。青空に光る雲となって、慈雨を降らせて下さい。そしてまた、産声をあげればよいのです。
宇井さん、『新宿の猫』の刊行ライブのとき、寒いなか、新宿までやってきてくれて、ありがとう。思い出は限りなく、今も目の前で輝いているよ。