FC2ブログ

早稲田最後の朗読劇『あん』を見逃さないで。

180128_convert_20171216153537.jpg

朗読劇『あん』と映画『あん』を早稲田大学の大隈講堂にて、2本立て上演いたします。
2018年1月28日(日曜・世界ハンセン病デー)、午後1時半開場、2時半開演。

第1部 午後2時半〜3時
中国のハンセン病隔離村に青春のすべてを捧げてきた原田遼太郎さん
(NPO-家JIA-事務局長)を迎えてお話を伺います。

第2部 午後3時15分〜4時45分
中井貴惠さんと朗読劇『あん』(ギター ピクルス田村)

第3部 午後5時〜7時
映画『あん』上映

その後、ロビーでのサイン会となります。
またこの日は、世界のハンセン病患者の現実を撮り続けてきたフォトグラファー富永夏子さんの写真展を大隈講堂ロビーにて開催いたします。

ありがとう。早稲田大学。3年続いたイベントです。これが早稲田大学での『あん』最終公演となります。

チラシの裏に載せてもらったボクの気持ちをここでも伝えさせて下さい。

『生きることの普遍的な意味を、ハンセン病の元患者の人生を通じて描こう。この決意から始まった創作の旅は、彷徨の歳月の果てに、全部で十一のパターンの物語を生み出した。だから、小説も映画も朗読劇も『あん』はみな少しずつ違っている。その少しの違いが大きな意味を持つ。終わり方もすべて異なる。

 多くの読者を得るにいたった小説『あん』。
カンヌ国際映画祭のオープニングフィルムになり、全世界を魅了するにいたった映画『あん』。原作者と朗読の第一人者による生の舞台であり、なおかつ元患者さんから、これが本当の自分たちの気持ちを表わしていますと言われた朗読劇『あん』。これらが一同に会するのだから、早稲田の杜での『あん』の祭典は長い旅路の頂点となろう。

 大隈講堂での『あん』の公演は、これが最後となる。朗読劇と映画の前に、中国のハンセン病隔離村に一身を捧げてきた原田燎太郎さんを迎えられるのはひとつの象徴的なできごとだ。
 朗読劇『あん』、映画『あん』、そして原田さんのトーク。ぜひ堪能していただきたい』
 
チケットは、オンザフィールド http://otf-webshop.com tel 050-5525-1493(平日11時〜18時)
またはイープラス http://eplus.jp/ までどうぞ。

10歳への哲学入門書

なやみちゃん_convert_20171216153422

小学校高学年から中学生あたりに呼びかけた人生相談の本
『10歳の質問箱』(小学館)の新装開店版
『続・10歳の質問箱 なやみちゃん、絶対絶命』(小学館)が重版され、
好評発売中です。

自分はその年齢だった頃、どんなことに悩んだろう?
幾百もの悩みを、日本ペンクラブの作家陣が過去の自分と向かい合いながら吐露し、
それに対して同じく作家陣が今の心で答えるという形になっています。

人は見た目がいちばんだと思います。そう思うのはいけませんか。
とくべつな理由がないのにすごくさびしい気持ちになるのはなぜですか。
差別はいけないという先生がえこひいきをします。どうしたらいいですか。
おっぱいを想像するだけで窒息しそうになります。ぼくはへんたいですか。
なぜ人を殺してはいけないのですか。

などなど、たくさんの悩みに、
浅田次郎さん、森絵都さん、あさのあつこさん、中島京子さん、松原秀行さん、今話題の貴乃花光司さんなど、ボクも含めて44人の作家たち(親方含む)が答えています。

10歳のお子さんには正直、ちょっと難しい内容だと思います。
でも、大人のボクらが読んでも得るところ、発見する概念が多々ある本だと思います。
子どもから大人まで、哲学の入門書としておすすめです。

ペンクラブ「子どもの本」委員長として、前書きも書かせてもらいました。
どうぞご一読下さい。

金井真紀さんにまたやられた。

IMG_0396_convert_20171216153507.jpg

また金井真紀さんに気持ち良くやられました。
出版界ではすでに話題沸騰なのでご存知の方も多いでしょうが、
パリで出会った引力を感じるおじさんたちに直撃インタビューを試みた
この「魅惑のおじさんコレクション」はつまり、
「おじさんの生き方コレクション」であり、「人間の価値観図鑑」でもあるのです。

一人一人のおじさんの生き方を読む度に、
人間社会の幅や奥行きなどはもとから決まっておらず、
すべては個人の想像力と実行力にかかっているのだ、ということがよーくわかってきます。
社会からのちょっとした逸脱に悲哀や焦燥を感じている人には
きっと力を与えてくれる本だと思います。

またこの本には別の効果もあります。
読み進めるうちに、いわゆるモンマルトル的なパリのイメージは遥か後方へとおしやられ、
旧植民地と不可分のパリ、移民うずまくパリ、シリアやイラクからの難民を抱えたパリ、
テロが複数回起きているパリ、極右政党の支持者が増えつつあるパリ、といったふうに、
世界が直面している問題が凝縮した街としてのパリ、そこでおじさんたちが何を考え、どう行動しようとしているのか、それもまた真紀さんの柔らかな絵と文章から等身大で伝わってくるのです。

もちろん、世界は今だけではなく、いつの時代も問題に直面していました。
そのような意味では、ホロコーストの惨禍からただ一人生き残った少年(今は高齢のおじさん)の独白や、ボートピープルの妹さん夫婦を亡くしたベトナム人医師の語りなど、強く心を打つおじさんたちの言葉もあります。

しかし一番感じ入るのは、これだけの突撃取材を敢行した金井真紀さんと案内の広岡雄児さんの人間に対する熱意と敬意です。読んでいるうちに気付くのは、「ああ、自分もかつてはこんなふうに人を愛していたかもしれない」という記憶の向こうの手触りでした。その遠いところからの温もりを、少し回復できたような気にもなるのです。

「パリのすてきなおじさん」(柏書房)、すてきなエッセイストによる、すてきなすてきな本です。
プロフィール

ドリアン助川

Author:ドリアン助川
物語をつづり、詩をうたう道化師です。

ライブ・公演情報
2018年12月4日(火)
ディナーショー
麹町「晴ればーる」(完売しました)
12月22日(土)
ワンマンライブ
Eggman Tokyo east
近刊
「カラスのジョンソン」(ポプラ文庫)
「星の王子さま」(皓星社)
「バカボンのパパと読む老子」(角川文庫)
「バカボンのパパと読む老子 実践編」(角川文庫)
「海の子」(ポプラ文庫)
「ピンザの島」(ポプラ文庫)
「坂道 〜Les Pentes〜」(ポニーキャニオン)
「あなたという国 ニューヨーク・サン・ソウル」(新潮社)
検索フォーム
最新記事
カテゴリ
最新コメント
月別アーカイブ