ロンドンより到着。

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ロンドンの出版社から届きました。
『Sweet Bean Paste』
小説『あん』、ついに英語版の登場です。
英国では来月、米国でも11月から発売となります。
(日本でも紀伊国屋や丸善の洋書部に置かれると思います)

親しみやすく、それでいて格調高い英文。
Alison Watts さんの名訳により、
『あん』がまた新しい大地に向けて羽ばたきます。

カナダの作家、Denis Thériault さんが
裏表紙にこんなことを書いてくれています。

Durian Sukegawa teaches us that no existence is devoid of meaning, and that even the humblest of being has a valuable contribution to make to the world in which we live.
(意味なく存在するものはない。どんなにつつましやかなものも、私たちが住む世界にとって価値ある寄与をしている)

翻訳のAlison Watts さん、本当にありがとうございました。

サン=テグジュペリ 母への手紙(2)

気軽に始めたものの、当時のアントワーヌのスペルのミスまで
原書は正確に再現していると知り、これはたいへんなことになったと思っています。
たとえば以下のような例。(右側が正しい文字)

en rand → en rang
a → à
et → en
l'abéi → l'abbaye

いくら「rand」を辞書で探しても出てこないわけで、フランス人だったら「まあ。アントワーヌったら、こんな妙なスペルで書いていて可愛いわ」となるかもしれませんが、こちとらその度に立ち往生です。

<2通目>                                ル・マン 1910

ぼくの大好きなママへ

 ママにとても会いたいです。
 アネスおばちゃんはそこに一ヶ月いるんですよね。

 今日ぼくは友達のピエロとサント・クロア出身の同級生の家に行きました。
 おやつを食べて、とても楽しかったです。

 今朝は学校で聖体にお祈りしました。ママには巡礼の旅のことを話そうと思います。その日は8時15分前には学校にいなければいけませんでした。駅には列をつくって行きました。駅では、サブレ行きの列車に乗りました。サブレからは馬車に乗りました。ノートルダム・デュ・シェーヌ寺院まで五十二人以上の馬車の馭者がいるのです。

 馬車はとても長くて、生徒たちが上に乗ったり、なかに入ったりしました。それぞれ二頭の馬に引かれます。馬車はとても楽しかったです。五台の馬車のうち、真ん中の二台は小さな子たち用、他の三台は年上の生徒たち用です。

 ノートルダム・デュ・シェーヌに着くと、ぼくたちはミサに参加しました。そしてそのあと、寺院のなかで朝食をとりました。保健室の子や、7年生、8年生、9年生、10年生は馬車でソレムに行きました。ぼくは馬車で行きたくなかったので、許可を得て、1年生2年生のグループと歩いていきました。ぼくたち、二百人以上の行列になって道を完全に占領してしまいました。お昼ご飯のあとは、聖墓を観に行きました。それから神父様たちのお店に行き、いくつか買い物をしました。そして、1年生2年生とぼくとで、またソレムまで歩いて戻りました。

 ソレムに着いたあとも散歩を続けました。大修道院のすぐそばを通りかかりました。大修道院は、ただただ大きかったです。でも、ぼくたちは時間がなかったので、なかには入りませんでした。大修道院にそって、たくさんの大理石の像を見つけました。お金持ちに見えるのもあれば貧乏そうに見えるのもあります。ボクに6フランめぐんでくれたら、3フランめぐんであげるのにな。

 ひとつ、1メートル50センチと2メートルくらいの辺でできた石像がありました。そしたらみんながぼくのポケットに入れて持って帰れというのです。あんなの動かすことすらできません。とにかくすごく大きいのです。そのあとは、ソレムの草地の上でおやつを食べました。

 ぼく、もうママに八枚も書いています。

 さて、そのあと寺院の人たちに挨拶をしに行き、駅までグループで移動しました。駅に着いたら、ル・マンに戻る列車に乗りました。宿舎に帰ってきたのは夜の8時です。キリスト教の教理問答では、ぼくは5年生でした。

 ぼくの大好きなママ、さよなら。心からのキスを送ります。

                           アントワーヌ
 
 



『多摩川物語』ラジオドラマになる!

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竹下景子さんと西田敏行さんにより、
『多摩川物語』の六作品がラジオドラマとして放送されます。
NHKラジオ第一、『新日曜名作座』です。

第一話『黒猫のミーコ』 9月10日(日)午後7時20分〜50分
第二話『三姉妹』    9月17日(日)同時間帯
第三話『本番スタート』 9月24日(日)同時間帯
第四話『花丼』     10月1日(日)同時間帯
第五話『越冬』     10月8日(日)同時間帯
第六話『月明かりの夜に』10月15日(日)同時間帯

二ヶ月まるまる『多摩川物語』。
原作者として、また作品の朗読者として
お二人がどんなふうにこれらの物語を届けて下さるのか、
とても楽しみです。

ドイツでも刊行されます。

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小説『ピンザの島』がドイツでも刊行されることになりました。
ドイツでのタイトルは『友情の島』(かな?)
日本、台湾、フランスに続き、どんなみなさんが読んで下さるのか
とても楽しみです。

なお、NHKのラジオドラマ『ピンザの島』は
今夜7時20分からです。(NHK-FM)
役者のみなさん、音楽とともに素晴らしい。
特に、主演の林遣都さんの静かな熱演が胸を打ちます!

原宿クロコダイルでクロコダイル歌います。

6月22日の夜、原宿クロコダイルというライブハウスで『クロコダイルの恋』を歌います。
それから、高校時代からの友達である島キクジロウ弁護士(The Jumps の ヴォーカル)と
原発をめぐってのトークショーもやります。

いろいろとバンドは出るみたいです。
島くんも当然40~50分はやると思いますので、
激しい音に飢えているみなさん、
どうぞいらして下さい。


アルルカン・ヴォイス・シアター
(ドリアン助川とピクルス田村)
KING OF PIRATES
島キクジロウ&NO NUKES RIGHTS

ドリアン助川

Z(高円寺海賊放送)

このライブにお越し下さる方、前売り予約は会場の原宿クロコダイルまでお願いしますね。 03-3499-5205
E-Mail:croco@crocodile-live.jp

“Knockin' on the Next Door Vol.10”
6月22日(木)@原宿クロコダイル
18:00open / 19:00 start
Live Charge 前売・予約2500円 / 当日3000円
プロフィール

ドリアン助川

Author:ドリアン助川
物語をつづり、詩をうたう道化師です。

ライブ・公演情報
11月4日(土)5日(日)
「星の王子様と道化師の惑星」
Eggman Tokyo East
YEN TOWN FOOLsとの合同公演です。
近刊
「星の王子さま」(皓星社)
「バカボンのパパと読む老子」(角川文庫)
「バカボンのパパと読む老子 実践編」(角川文庫)
「海の子」(ポプラ文庫)
「ピンザの島」(ポプラ文庫)
「坂道 〜Les Pentes〜」(ポニーキャニオン)
「あなたという国 ニューヨーク・サン・ソウル」(新潮社)
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